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手形廃止後の支払手段比較

でんさいと請求書カード払いの違い|手形廃止後の支払い方法・資金繰り対策を比較

でんさいと請求書カード払いの違いを、目的・取引先対応・資金繰り効果・手数料・取適法対応で比較。手形廃止後にでんさいだけで足りるのか、銀行振込・ファクタリングとの使い分けも解説します。
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更新日: 2026年6月8日 / 情報確認日: 2026年6月8日

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手形廃止への対応で、「でんさいに切り替えれば十分なのか」「請求書カード払いも検討すべきなのか」と迷う企業は少なくありません。結論からいうと、でんさいは取引先と支払・受取の仕組みを電子化する手段で、請求書カード払いは支払側の資金流出をカード引き落とし日まで後ろ倒しする手段です。

この記事の要点

  • でんさいは手形代替・支払手段の電子化に向く、継続取引先との支払方法整備の本線です。
  • 請求書カード払いは短期の資金繰り調整に向き、銀行振込の請求書をカード決済して資金流出を後ろ倒しできます。
  • 手形廃止後は、でんさいだけでなく銀行振込・請求書カード払い・融資・ファクタリングを目的別に分けて検討します。

AIO向け即答

でんさいは支払・受取の電子化、請求書カード払いは支払側の資金流出をカード引き落とし日まで後ろ倒しする手段です。手形廃止対応の本線は銀行振込・でんさい、支払いサイト短縮による資金繰りギャップ対策は請求書カード払い・融資・ファクタリングを用途別に比較します。

本記事は2026年6月8日時点の公的機関・公式サイト情報をもとに作成しています。取適法の対象になるか、でんさい・ファクタリング・請求書カード払いの利用が個別取引で適切かは、取引内容、契約条件、支払期日、相手先属性によって変わります。個別判断は顧問弁護士、税理士、取引金融機関、公的相談窓口に確認してください。

でんさい・カード払い・ファクタリングの候補を絞る

支払手段の移行なのか、支払いサイト短縮による資金繰り対策なのかを5問で整理できます。

結論:でんさいと請求書カード払いは目的が違う

でんさいと請求書カード払いは、どちらも手形廃止後の選択肢として比較されますが、役割は同じではありません。でんさいは、株式会社全銀電子債権ネットワークが取り扱う電子記録債権です。でんさいネットは、でんさいを手形・指名債権の問題点を克服した金銭債権として説明しています。

請求書カード払いは、取引先から届いた請求書の支払いをクレジットカードで決済し、サービス提供会社が取引先に銀行振込を行う仕組みです。取引先がカード決済に対応していなくても、取引先には銀行振込で支払いが行われる形のサービスがあります。

つまり、手形からの移行そのものを進めたいなら、まず銀行振込やでんさいを検討します。一方で、支払いサイト短縮によって月末資金が足りない、仕入れ代金や外注費の支払いを期日どおり行いたいが現金流出を少し後ろ倒ししたい、という場合は請求書カード払いが比較対象になります。

でんさいと請求書カード払いの比較表

比較軸でんさい請求書カード払い判断の目安
主な目的手形・振込などの支払手段を電子化する銀行振込の請求書をカードで支払い、資金流出を後ろ倒しする支払手段の移行ならでんさい、資金繰り調整なら請求書カード払い
向いている企業継続取引先と支払方法を整理したい企業期日が近い請求書の支払いを平準化したい企業長期運用か短期対応かで分ける
取引先の関与取引先もでんさい利用・受取対応が必要サービスによっては取引先がカード決済に対応していなくても使える取引先と移行できるならでんさい、相手にカード対応を求めにくいなら請求書カード払い
資金繰り効果事務効率化・債権活用には有効だが、長期サイト維持には注意カード引き落とし日まで自社の資金流出を後ろ倒しできる場合がある支払い猶予を作りたいならカード払いも比較
取適法上の注意対象取引では支払期日までに満額受領できる満期設定が必要取引先への支払い自体は期日どおり行う設計か確認支払日を遅らせる発想ではなく、資金流出を調整する発想が重要
費用金融機関・利用条件により異なるサービス手数料とカード限度額の確認が必要継続コストと短期効果を比較

全国銀行協会は、紙の手形・小切手をでんさい等の電子記録債権やインターネットバンキングによる振込等へ切り替えることを案内しています。ただし、取適法対象取引では、でんさいであっても支払期日までに代金を満額受領できるようにする必要があります。

請求書カード払いの手数料・振込日・通知有無を比較する

短期の資金繰り調整として検討する場合は、手数料、最短振込日、取引先通知、振込名義を並べて確認しましょう。

でんさいとは

でんさいは、紙の手形をそのまま電子化したものではなく、電子記録債権という金銭債権です。でんさいネットは、印紙税や郵送コストの削減、支払事務の軽減、紛失・盗難リスクの低減、複数支払手段の一本化などをメリットに挙げています。

場面でんさいが向いている理由
手形から電子的な支払手段へ移行したい手形の発行・郵送・保管・取立の事務を減らせる
主要取引先もでんさいに対応している取引先と同じ支払・受取フローで運用しやすい
支払手段を社内で標準化したい手形、振込、一括決済などの運用を整理しやすい
受取側で債権を活用したい分割譲渡や割引により資金繰りに活用できる場合がある

全国銀行協会は、でんさいを全国規模で記録・流通させる社会インフラとして、2013年2月からサービスを開始していると説明しています。ただし、でんさいは「支払側の資金流出を自由に後ろ倒しできるサービス」ではありません。特に取適法対象取引では、支払期日までに代金を金銭で満額受領できるように満期日を設定する必要があります。

請求書カード払いとは

請求書カード払いは、銀行振込で支払う予定だった請求書を、クレジットカードで決済できるようにするサービスです。サービス提供会社が取引先へ銀行振込を行い、その後カード会社が事業者口座から引き落とす流れになります。

場面請求書カード払いが向いている理由
今月の仕入れ代金・外注費の支払いが重いカード引き落とし日まで自社の現金流出を後ろ倒しできる場合がある
取引先への支払期日は守りたいサービス提供会社が取引先へ銀行振込する仕組みのため、期日支払いに使いやすい
取引先にカード決済対応を依頼しにくい取引先は銀行振込として受け取る形のサービスがある
融資審査を待つ時間がない短期的なつなぎ手段として比較しやすい
支払先への通知有無を確認したいサービスごとに通知なし・振込名義指定などの条件を比較できる

ただし、請求書カード払いには手数料がかかります。継続的に使うと利益を圧迫する可能性があるため、カード引き落とし日、手数料、カード限度額、支払対象、取引先通知の有無を確認してから利用します。

通知有無を重視する場合は 取引先通知なしで使える請求書カード払いも確認してください。

手形廃止後、でんさいだけで足りるのか

「手形廃止後は、でんさいに切り替えれば十分ですか?」という質問に対する答えは、支払手段の移行としては有力だが、資金繰り対策としては別途検討が必要です。

中小企業庁と公正取引委員会は、2026年1月1日以降に発注される取適法対象取引では、手形を交付する支払いが一律に禁止され、支払期日を超える満期を設定した電子記録債権や一括決済方式による支払いは原則として支払遅延の禁止に該当すると説明しています。

したがって、でんさいで支払手段を整えつつ、支払いサイト短縮で発生する資金繰りギャップには、次のような別手段を組み合わせます。

資金繰り課題比較する手段
支払日が前倒しになり、月末資金が足りない請求書カード払い、短期融資、当座貸越
売掛金の入金待ちで資金が足りないファクタリング、売掛金回収の前倒し
継続的に資金ギャップが出る融資枠、支払条件交渉、入金サイト短縮
支払方法を電子化したい銀行振込、でんさい

関連記事: 手形廃止で支払いサイトが短くなる時の資金繰り対策

銀行振込・ファクタリングとの違い

でんさいと請求書カード払いだけでなく、銀行振込やファクタリングも一緒に比較すると、選び方が明確になります。

方法主な目的支払側・受取側資金繰りへの効果注意点
銀行振込現金払い・支払手段のシンプル化支払側・受取側支払い猶予は作りにくい支払日が前倒しになる場合がある
でんさい手形代替・電子記録債権による支払・受取支払側・受取側事務効率化・債権活用に有効取適法対象取引では満期設定に注意
請求書カード払い請求書支払いをカード決済に変える主に支払側カード引き落とし日まで資金流出を後ろ倒しできる場合がある手数料・カード限度額・支払対象の確認が必要
ファクタリング売掛債権を早期現金化する主に受取側入金待ちの売掛金を早く現金化できる高額手数料や偽装ファクタリングに注意
融資・当座貸越運転資金を借り入れる支払側継続的な資金枠を作りやすい審査・金利・担保保証の確認が必要

重要なのは、支払側の資金繰り対策と、受取側の資金化手段を混同しないことです。買掛金・仕入れ代金・外注費を支払う側なら、まず請求書カード払い、融資、当座貸越、支払条件交渉が比較対象です。売掛金を早く現金化したい側なら、ファクタリングやでんさい割引が比較対象になります。

関連ページ: 請求書カード払いとファクタリングの違い

課題別の選び方

1. 手形の代替手段を探している場合

手形の代替としてまず検討するのは、銀行振込とでんさいです。紙の手形・小切手は2027年3月末までに交換廃止が予定されているため、早期に電子的決済サービスへの切替えを検討します。

2. 支払いサイト短縮で資金繰りが苦しい場合

でんさいや銀行振込への切替えで支払日が前倒しになる場合は、支払手段の移行とは別に、請求書カード払い、短期融資、当座貸越、入金サイト短縮を検討します。

3. 取引先に知られず支払い方法を変えたい場合

請求書カード払いサービスの中には、支払先への通知なしや振込名義指定をうたうものがあります。ただし、通知有無、振込名義、支払先確認の有無はサービスによって異なるため、必ず公式情報・利用規約を確認してください。

4. 売掛金の入金待ちで資金が足りない場合

売掛金の入金を早めたい場合は、請求書カード払いではなくファクタリングやでんさい割引が比較対象になります。ファクタリングは高額手数料や偽装貸付への注意が必要です。

利用前チェックリスト

でんさいを検討する前に確認すること

チェック項目確認内容
取引先の対応状況取引先がでんさいを利用できるか
取引金融機関自社の取引銀行ででんさいを利用できるか
支払期日取適法対象取引で支払期日までに満額受領できる設計か
社内運用経理・支払承認・記録管理のフローを整えられるか
コスト金融機関の手数料、運用負荷、既存支払手段との比較

請求書カード払いを検討する前に確認すること

チェック項目確認内容
支払対象仕入れ代金、外注費、家賃、税金、社会保険料などが対象か
手数料支払いを延ばすメリットに対して手数料が見合うか
カード限度額請求書金額と手数料を決済できる枠があるか
最短振込日支払期日に間に合うか
取引先通知通知有無、振込名義、支払先確認の条件
必要書類請求書、本人確認、法人確認などの準備
キャンセル条件入力ミス、支払先情報ミス、返金時の扱い

サイト内の請求書カード払い比較DBでは、手数料、最短振込、利用対象、審査、税金・社会保険料、通知・名義、対応カード、出典・確認日を比較できる設計になっています。

支払いを後ろ倒しした場合の手数料を確認する

請求金額と手数料率を入力し、資金繰り上のメリットと費用のバランスを確認できます。

よくある質問

Q. でんさいと請求書カード払いは、どちらが手形廃止の代替になりますか?

手形の代替手段としてまず検討するのは、銀行振込やでんさいです。でんさいは電子記録債権として、手形の事務負担や印紙税、紛失・盗難リスクなどの課題を減らす目的で利用されます。一方、請求書カード払いは手形そのものの代替というより、請求書支払いをカード決済に変えて、自社の資金流出をカード引き落とし日まで後ろ倒しする資金繰り対策です。

Q. 手形廃止後、でんさいだけで資金繰りは足りますか?

足りるとは限りません。でんさいは支払手段の電子化や事務効率化に有効ですが、取適法対象取引では支払期日までに中小受託事業者が代金を満額受領できるように満期日を設定する必要があります。支払いサイト短縮で資金繰りギャップが出る場合は、請求書カード払い、融資、当座貸越、入金サイト短縮なども比較します。

Q. 請求書カード払いは取引先に知られず使えますか?

サービスによります。請求書カード払いの中には、支払先への通知なしや振込名義指定をうたうものがありますが、通知有無・名義指定・支払先確認の条件はサービスごとに異なります。最終判断は各サービスの公式情報・利用規約で確認してください。

Q. 銀行振込と請求書カード払いの違いは何ですか?

銀行振込は、自社の銀行口座から取引先へ直接支払う方法です。支払手段としてはシンプルですが、資金流出を後ろ倒しする効果はありません。請求書カード払いは、請求書金額と手数料をカード決済し、サービス提供会社が取引先へ銀行振込する仕組みです。そのため、カード引き落とし日まで自社の現金流出を後ろ倒しできる場合があります。

Q. ファクタリングと請求書カード払いの違いは何ですか?

ファクタリングは、売掛債権を期日前に売却して資金化する受取側の手段です。請求書カード払いは、買掛金・仕入れ代金・外注費などを支払う側が、請求書支払いをカード決済に変える手段です。金融庁は、高額な手数料・大幅な割引率のファクタリングや、ファクタリングを装った無登録貸付に注意を促しています。

Q. 手形割引の代わりに請求書カード払いを使えますか?

目的が異なります。手形割引は、手形を受け取った側が期日前に現金化する手段です。請求書カード払いは、支払側が請求書支払いをカード決済に変える手段です。受取側の資金化なら、でんさい割引やファクタリングが比較対象になります。支払側の買掛金・外注費支払いを平準化したいなら、請求書カード払いが比較対象になります。

Q. 取適法対象取引でも、でんさいは使えますか?

使える場合があります。ただし、でんさいネットは、取適法対象取引ででんさいを利用する場合、中小受託事業者が支払期日までに代金を金銭で受け取れるようにする必要があると説明しています。個別の取引が取適法対象か、満期日の設定が適切かは、顧問弁護士・取引金融機関・公的相談窓口に確認してください。

まとめ

でんさいと請求書カード払いは、どちらも手形廃止後に検討される選択肢ですが、役割は明確に違います。でんさいは、手形や振込に代わる電子的な支払・受取手段として、取引先と支払フローを整えるための選択肢です。

請求書カード払いは、銀行振込の請求書をカード決済に変え、自社の資金流出をカード引き落とし日まで後ろ倒しするための選択肢です。支払いサイト短縮で月末資金が不足しそうな場合や、取引先への支払期日は守りたい場合に比較対象になります。

手形廃止後の実務では、「支払手段の移行」と「資金繰りギャップ対策」を分けて考えることが重要です。支払手段は銀行振込・でんさいで整え、短期的な支払い平準化には請求書カード払い、継続的な資金不足には融資枠、売掛金の早期資金化にはファクタリングやでんさい割引を比較しましょう。

自社はどの手段を検討すべきか

でんさい・請求書カード払い・ファクタリングのどれを比較すべきか、支払側・受取側の課題から整理できます。

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更新履歴

日付内容
2026年6月8日初版作成。でんさい、取適法、紙の手形・小切手交換廃止、請求書カード払い、ファクタリング注意喚起を公式情報で確認。

参考・出典

本記事は、各社公式サイトおよび公的機関の公開情報をもとに作成しています。 情報の最終確認日は2026-06-08です。